誕生のきっかけ

 僕は引退後、「どうしたらスポーツ界に恩返しできるか」ということばかり考えてきました。セカンドキャリアを模索する中で、指導者に専念することも検討しましたが、指導者だけで生活していくのは厳しいため、まずは自分の生活を安定させようと、保険業界に転身してビジネスの勉強をしました。

 その後、社会人チーム「品川CC横浜」の監督をさせていただく機会もいただき、ビジネスとサッカー指導者両面から「スポーツ界への貢献」を探っていました。

 ある時、「BNI」というビジネスグループで出会ったのが、ウェットスーツ作りで有名な「ネクストレベル」という会社の方でした。ウェットスーツの端材で制作した、保冷効果のあるアウトドア用の缶ビールホルダーの紹介をされていました。席が近かったこともあり、いろいろとお話しさせていただき、とても印象に残っていました。

 しばらくして、「品川CC横浜」の監督をする中で、選手が練習や試合中の水分補給に使うスクイズボトルの中身を「冷たいまま保てないか」という話が出てきました。予算も限られ、大量の氷を購入することもできない。少ない氷で保冷効果を持続する方法を検討していたのです。そこで思い出したのが「ネクストレベル」の存在でした。

すぐに連絡して協力を要請すると、快諾して試作品を制作してくれました。そこからは、自らボトル内の飲み物の温度を測るなど、何度も何度も実験し、改良を重ねていきました。

 
その後コロナ禍となったことから、さらにカラーやナンバリングで個人を識別する「デザイン面」も強化し、現在の「COVER-ON」が出来上がりました。